神変

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醍醐寺座主・真言宗醍醐派管長に就任して

2024年03月19日

昨年十一月、醍醐寺第百三世座主、真言宗醍醐派第十一世管長の順和大僧正猊下が御遷化されました。醍醐派教師だけでなく、多くの方々から哀悼の意がよせられました。

このような悲しみの中、不肖、私が座主・管長へ推挙されました。座主、管長として、仲田猊下が示されたように、開山聖宝尊師の御心に添い、宗団発展のために精進して参ります。

奇しくも、本年は醍醐寺開創千百五十年を迎える年であります。この記念すべき年に、醍醐派教師お一人お一人のお力をお借りし、大法要を無魔にて成し遂げたく存じております。

一方、世界に目を向けると、戦乱に苦しむ人々は増え続いております。日本においても、本年の一月一日に能登半島地震が発生しまし、今なお避難所に多数の方がおられます。一日も早く、平穏な生活が戻るように、醍醐派寺院・教会・教師の皆様と共に祈っていきたいと思っております。

最後に、皆さまのご健勝を祈り、ご挨拶といたします。

真言宗醍醐派 管長 壁瀬 宥雅

令和5年、弘法大師ご生誕1250年を迎えるにあたって

2023年01月06日

つつがなく令和五年の新年をお迎えますこと寿ぎ申し上げます。

昨年は、太元帥大法を厳修する事ができ、世に不安が多くあるなか、歴史と伝統の中、如何に「平和」を願い、祈ってきたかを皆さまに知っていただける機会となったことを嬉しく思っております。

醍醐寺と致しましても、一山をあげて、法流の継承をしっかりできたことを誇りに感じております。

宗内の皆々様には種々ご尽力賜りましたこと改めて御礼申し上げます。

本年は、更に、お大師さまの御誕生1250年の記念の年であります。

お大師様が望まれた、「自然と共にある人類社会」への御教えを今こそ実現に向けて、世界に向けて発信すべき時であると確信しております。

醍醐寺は、醍醐寺初代座主観賢僧正が大師号の下賜を願い出、醍醐天皇が空海上人のご業績を称え、「弘法利生」という言葉の中の「弘法」という二字をとり、大師号をお贈りになられたことから、「弘法利生」という言葉を大切にして参りました。

空海上人は他の命を重んじ、「心の営み」におもむきをおき、人が人を思う心を大切にされ、自分を支える人々への「恩」として教えの柱におきました。

更に、聖宝様は、「実修実証」の言葉のなかに、その実践の大切さを解き、世のため人の為に仏法を学び、実践することを解かれ残されました。

それは、つまり、祈りの原点になっているのが他の命を重んじ、「人が人に対して祈り、命が命に対して祈る」という行為が基本となる、「空」の思想であり、「利他」の実践です。

自然の中で生きる私たちは多くの命とつながり、さらに、過ぎ去った命がなければ今の私達の命もありません。

この命の繋がりに思いを寄せることができる「心」をもつことが、人が生きる意義です。

大きな時代のうねりの中で、自らを見つめ、実践していく姿を共々に目指してまいりましょう。

真言宗醍醐派 管長 仲田順和

「太元帥法」奉修の年によせて

2022年01月01日

令和四年新春を、皆様ご平安にお迎えになられたことを、心よりお祝い申し上げます。 

年を送り、年を迎える楽しみは、過去から未来へと続くときめきを覚え、新年を言祝ぐ行事の中におのずと身のひきしまる思いを寄せます。 

とりわけ本年の新春は、「太元帥御修法」奉修の年であります。 

奉修の縁故につきましては、「国宝醍醐寺文書聖教」14011号一巻に承和七年(840)法琳寺常暁は、自ら請来した玉体安穏を掲げる太元厳修の勅許を受けた。 

 太元法は鎌倉時代より醍醐寺理性院で相承されたが、その由来から厳修の詳細を記した本書は時代をさがる永享7年(1435)に書写されたものである。 

今ここに、あらためて奉修の旨趣及び由来書をしたためるならば、 

「太元帥御修法奉修の旨趣及び由来書 

夫れ太元帥御修法は鎮護国家の要道にして玉體安穏を禱り奉るを以って本旨とす。 

我が宗祖弘法大師初めて太元帥明王の儀軌を請来し常暁和尚重ねて尊像壇儀を伝え 承和七年常暁太元阿闍梨の宣旨を蒙り 勅を奉じて此の秘法を修し奉れり 越えて文徳天皇の仁壽元年十二月特に國典と定めらる   爾来 天皇御即位の時は必ず宮中に於て 勤修せしめらるるを以って恒規と定めさせ給えり 

 斯くて歴朝の聖帝叡信浅からず世々嫡々相承の阿闍梨に勅して之れを勤修せしめられ明治四年に至るまで連綿として断ゆる事なかりき 而して大正四年十一月  先帝御即位の御大禮を行われせ給うや 斯法を教王護国寺灌頂院に於て修せしめらる 伏して惟みるに今上陛下聖徳天の如く億兆齊く仰ぐ今や将に即位の大禮を行わせ給わんとす 

小衲皇恩の萬一に報い奉らんが為に謹んで歴代聖帝の叡信を仰ぎ仏 

祖嫡伝の行軌に則り玉體安穏寶祚無窮天下泰平萬民豊楽を祈りて皇    業愈々隆昌に國運益々旺盛にして徳澤天下に普く頌音四海に溢るるを期し奉らんと爾云う 

令和四年 元旦 順和 記」 

 この祈りの大法は、醍醐寺塔頭理性院に於いて受け継がれてきました。 

昭和天皇の時は、真言宗各本山管長総出仕のもと東寺教王護国寺灌頂院に於いて昭和3年に奉修され、盛儀を見ました。 

平成の御代(みよ)は、社会の悪弊により真言宗各派総大本山会が辞退したため、理性院一山に於いて静かに勤めました。 

今般、令和の御代は、醍醐寺が山はもとより宗団挙げて奉修いたします。是非この機会に御出仕をいただきたくご案内致します。 

 私達は、天皇即位により、新しい元号の時代が始まりました。この時にあたり、自分自身の価値判断の基準になっている「霊性的自覚」について再確認したいものです。 

人間の理性的判断を分別と考えるならば、分別は欠くことのできない人間生活の営みです。この分別が、一人の神様の上での判断と、東洋を中心とする多神教・仏教的理念の上での分別とでは大きな差があります。東洋的、仏教の立場からなら、世界中にある知識の枠組みを超える可能性を秘めているのです。   

最近私は、9・11同時多発テロ事件以後の二人のフランス人哲学者の発言に心を再び惹かれました。 

レジス・ドブレ先生は、『神』と題する著書の中で「一神教を生んだ砂漠の民が、摩天楼に自分たちの記憶を思い起こさせた」と書き、神の起源について論ずる中で「なぜ米国が傲慢に振る舞うかを解くカギは、神の存在にある。  

米国は物質的・合理主義の国のように思われているが、実は、神の祝福を受けて選ばれた特別な国であるという精神主義に支えられている」と著述され、この章の終言として、「二千年も前に発明された神が、なぜいま、われわれの間に居続け流のか。この問題を抜きにしては、世界は読み解けない」と、新たな思想体系の構築を模索する発言をしています。  

もう一人のジャック・デリダ先生は、パリ市内にある社会科学高等研究院で一年のテーマを『けものと主権』と題してゼミを開かれました。 

これは現在を「新たな世界内戦の時代」と捉えての発言です。 

 「オオカミ(戦争を中心とする恐怖の象徴)は、足音を立てずに近づいてくる。このオオカミはテロリストのようにも見え、権力者とも見える」と受講者に呼びかけ、 

「動物と人間を区別するものは何か?人間の恐怖とは何か?などと根元にさかのぼって考えなければならない問題は多い。作業は急がなくてはならない」と問題の提起をしています。 

そして、この二人の哲学者の提言に世界中の哲学者、政治学者、言語学者、社会学者が小論文を寄せています。いずれも「西欧的な知識の合理性の行き詰まり」を強調しています。  

ここで、強く感じるのは、大きなうねりの中、音も立てずにひび割れていくような現実を前に、伝統的な知識の枠組みを再検討し、枠を乗り越えた新たな思想の構築の模索が、ヨーロッパ社会に起きて、その広がりを見ることができることです。 

それは人間観や、宗教観の根源的な問い直しに他ほかなりません。   

これから私たちみんなが、真の〝心の時代〟到来とともに思えるような第一歩を踏み出すためにも、〝神から示し与えられた心〟と認識する前に、神様と自分の心の間に〝人が生きるために〟という人間観を入れて、人が共々に生きるために心を運ぶ「霊性的自覚」の基に、心豊かな生活をしましょう。 

弘法利生

2021年01月12日

御即位の一連の行事を国民の祝福のうちにつつがなくおさめられ、心新たに令和三年の新春を寿ぎます。今年は、醍醐天皇が空海上人に大師号を下賜されてから1100年の年にあたります。

観賢僧正が大師号の下賜を願い出た際、本覚大師という名を奉請されましたが、醍醐天皇は空海上人のご業績を称え、弘く法を伝えるという意味から「弘法利生」という言葉の中の「弘法」という二字をとり、大師号をお贈りになられました。

今日では、醍醐天皇の意図とされた、「弘法利生」というお言葉をなかなか聞く機会が少なくなりました。「大師未だおわします」「衆生済度してやまじ」は今日の大師信仰の根本です。

醍醐寺は、空海上人の弟である真雅僧正の弟子にあたる聖宝僧正が准胝観世音菩薩と如意輪観世音菩薩の二体の観音像を謹刻され、この地に小さな庵を建てて開創されました。この小さな庵に、時の帝・延喜帝が大きな御請願を込められました。ご自分の母方の祖父母が、准胝観世音菩薩に願をかけられた結果、母君の胤子がご自分(延喜帝)を身ごもられたという、出生にまつわるお話をお聞きになって、当時お子様に恵まれなかった延喜帝は、一心に准胝観世音菩薩に祈られ、穏子皇后との間に二人の皇子、のちの朱雀天皇、村上天皇がお生まれになりました。

延喜帝はこのご信仰から、ご自身の名を「醍醐」と名乗られました。そしてそれ以来、「醍醐天皇」とお呼びするようになりました。

醍醐天皇の御誓願は大きく注がれました。ご自身が祈りを捧げられた准胝観世音菩薩の霊験のもと、聖宝様に薬師如来をおまつりし、人々の病の癒しを祈ることを命じられました。また、五大尊像をおまつりし、仁王法を修することにより国の安泰、人々の平和を祈ることを進言されました。

空海上人を思慕したのが聖宝理源大師であり、聖宝理源大師のお心をそのままに、わかりやすく説いたのが観賢僧正でした。聖宝理源大師は霊性豊かな方で、目に見えないものへの呼びかけを大切にされました。

「観賢僧正は、お大師様の休まれている御廟へと入っていかれました。そこでお大師様のお姿を見ると、髪とひげが伸びていたので剃って差し上げ、新しい衣にお着替えしていただいた」とのお話が残っています。

~人が人に対して祈る~

多くの現代人にとって、祈りの原点になっているのが「人が人に対して祈り、命が命に対して祈る」という行為です。世界の諸宗教でも、人を虐げられると神ではなく人に祈る、「大師いまだおわします」の本質はここにあります。亡くなった命に対しても、生きているままにお仕えするのです。

『千の風になって』という歌があります。2001年9月11日のニューヨークでの『米中枢同時テロ』の現場で、父親を亡くした少女が朗読した詩です。

『A THOUSAND WIND』十二のセンテンスからなる詩です。

「Do not stand at my grave and weep,

I am not there, I do not sleep.

I am a thousand winds that blow.」

 

非常にやさしい言葉で呼びかけています。そしてその中で、私が心を引かれた言葉の一つに

「I am the gentle autumn’s rain.」という言葉があります。

 

そして最後には、

「Do not stand at my grave and cry. I am not there, I did not die.」

という言葉で本当に優しい言葉で、優しい心を伝えています。

「私のお墓の前で 泣かないでください そこに 私はいません

死んでなんかいません」

 

ここに、お大師様の祈りが表れています。この歌が共感を呼んでいることを一つとっても大師信仰は間違いなかったのだと思います。

少しお考えいただきたいのです。この歌の伝える心は、私たち日本人が長い間培ったところの弘法大師のご信仰、そして聖宝理源大師のお心の現れのように思えてなりません。

 

どうぞ、そのような意味で私たちは今起きている社会の大きなうねりの中にあって、是非、優しい言葉で、優しい心を伝えるよう努力していきたいものです。そして「弘法利生」私たちは共々に「国境を超えてヨーロッパ社会に、アメリカ社会に、そして日本の社会の中にも、人間観や宗教観の根本的な問い直しが存在する」、これをきちっと読み取る必要があることを自覚していただきたいのです。

真言宗醍醐派管長 仲田 順和

令和2年 第89回伝法学院入学式 醍醐寺座主告諭

2020年06月24日

第89回醍醐山伝法学院入学式 

醍醐寺座主告諭

本日、醍醐寺一山は伝法学院89回生 院生として、7名の諸君をお迎えしました。

これから1年間、一日一日、一時一時、修行という二文字のもとに日々研鑽して頂きたいと、心から念ずるものでございます。

開山聖宝理源大師は、私たちに「実修実証」という四文字を残してくださいました。

「入りて学び出でて行なう」と理解してください。

そして実修ということは、一時一時自分自身で修行し、身に付けていくことでございます。

そして実証とは、それを身体をもって社会に明らかにしていくことでございます。

どうぞこれから一日一日、7名の諸君は、お互い同士助け合い、そして寄り添いながら一日一日お過ごしください。

でも決して頼り合ってはいけません。お互い同士助け合う、でも決して頼り合わない、ということ。

これをしっかりと肝に銘じて学院での生活をお過ごしください。

是非、頑張っていただきたく、心から念じ告諭と致します。

総本山醍醐寺 座主 仲田 順和

令和2年4月15日 桜会中日「病魔退散」五大力菩薩祈願法要 表白

2020年04月16日

令和2年4月15日 桜会中日「病魔退散」五大力菩薩祈願法要 表白

謹み敬って 真言教主大日如来 両部曼荼羅諸尊聖衆 殊に別ては 本尊聖者不動明王 五大力菩薩 四大八大 諸大忿怒 総じては尽空法界 一切三宝の境界に白して言さく

静かに惟れば全世界は病魔に襲われ 大きな動揺と不安をもたらしているこの病魔は「新型コロナウィルス」と称し 既に十一万人の尊い命を奪い さらに二百万の人々が感染しその治療に苦しんでいる

今ここに醍醐寺桜会中日を迎えるにあたり

祖師伝来の仁王般若経を奉ずる秘法「五大力菩薩祈願法要」を厳修し奉る

仁王般若経と者

一代聖経の中に 独り護国の名有り

五部秘経の内に 更に利人の徳多し

国を護り 人を護る 衆願を満たして欠くることなく

城の如く 壁の如く 諸悪を退けて来たらせず

一千里の外方へ 七難悉く去り

五百城の内室へ 七福皆きたる

之に依り

護国の秘法を修し 病魔の終息を願い

三密の壇場を荘厳し 五大力菩薩の悲願を仰ぎ 百部神王の加持を馮み令和

一心に祈り 病魔退散を願う

若し爾らば

一天泰平 四海無事 五穀成熟 萬民安全

病魔退散 人身和平 乃至法界 平等利益

敬って白す

 

真言宗醍醐派管長

仲田 順和

●醐山青年連合会創立五十周年記念法要~「百螺祈願~国を祈り、今を祈る~」厳修

2020年03月31日

令和元年11月12、13日、醐山青年連合会の創立五十周年記念事業として「百螺祈願~国を祈り、今を祈る~」が執り行われた。12日は上醍醐・開山堂で報恩謝徳法要が行なわれた。13日は午前10時30分三宝院唐門より百の法螺貝が響き渡る中を金堂に向けて進列、金堂では仲田座主が導師となり仁王経法が修され、令和の御代の玉体安穏、宝祚延長、国家安泰が祈念された。引き続き柴燈護摩道場に座を移して柴燈護摩を一座厳修。還列後、霊宝館で祝宴が開催された。

●令和元年度の伝法灌頂開壇~16名が入壇

2020年03月31日

 12/6(金)、醍醐寺三宝院道場において、仲田順和大阿闍梨のもと伝法灌頂が開壇され、伝法学院生3名、三憲受者6名、末寺加行者7名の計16名が入壇した。

●親授式を挙行~新住職として新たな決意を

2020年03月31日

 1/29(水)、一月の親授式が執り行われ、新住職1名が新たな決意を持って辞令を拝受した。

●山内職員を対象に木彫仏取扱講習を実施

2020年03月31日

 1/27(月)、醍醐寺研修棟において、副島弘道大正大学名誉教授・醍醐寺文化財研究所員を講師に迎え、木彫仏取扱講習が行われた。午前9時30分から伝法学院生を、午後1時30分からは醍醐寺職員を対象として「木彫仏の取り扱い―文化財と仏像―」と題した講義が行われた。

●醍醐修証会理事会開催される

2020年03月31日

 1/23(木)、午後2時より醍醐修証会理事会が醍醐寺寺務所において開催された。会では五大力尊仁王会の件を中心に審議・確認されている。

●京都・伏見の町に法螺の音が響く~伏見大日講寒行に参加

2020年03月31日

 1/20,25の二日間、伏見大日講主催の寒行に本山僧侶、伝法学院生が参加した。伏見区を中心とした篤信者宅を家内安全、身体健全、事業繁栄等を祈るもので、平成22年から醍醐寺も寒行に加わっている。

●御七日御修法に先立ち東寺灌頂院を清掃

2020年03月31日

 1/4(土)、8日から14日まで厳修される御七日御修法に先立ち、教王護国寺(東寺)の灌頂院の境内、道場の清掃と支具準備を行った。

●ラインワークスを利用して京都市伏見区総合防災訓練を実施~地域住民ら約600名が参加

2020年03月31日

 令和元年12月15日(日)、醍醐寺下伽藍全域において、京都市伏見区総合防災訓練が行われた。訓練には伏見区民や関係機関から約600名が集まり、震度7の都市直下地震が起こった想定で、ラインワークスを使い京都市との情報交換をしながら、参拝者の避難・誘導、消火訓練などが行われた。訓練終了後は、醍醐女性会による豚汁の炊き出し接待が行われ、醍醐寺からは備蓄米を使ってご飯の炊き出しが行われた。

●日野薬師 法界寺~修正会結願法要厳修

2020年03月31日

 1/14(火)、別格本山法界寺で修正会結願法要が厳修された。午後7時15分より本堂・薬師堂(重文)では五穀豊穣、万民快楽を願い平座理趣三昧法要を厳修された。法要と同時に阿弥陀堂(国宝)では、江戸時代から伝わる京都市登録無形民俗文化財である「裸踊り」が行われ、一年の所願成就・無病息災を祈った。

●一年の感謝と新年の平安を祈り~「大晦日法要」・「除夜の鐘」行われる

2020年02月28日

12/31(火)、午後10時30分より金堂で「大晦日法要」が行われた。午前0時には除夜の鐘の一打目を僧侶が撞き、次いで加持を受けた参拝者が鐘を撞いていった。

醍醐寺の除夜の鐘では、鐘を撞いた後、お札や縁起物を吊った笹を手渡しし、金堂前では年越しそばの接待も行われている。

●親授式を挙行~新住職として新たな決意を

2020年02月28日

12/29(日)、12月の親授式が執り行われ、新住職2名が、新たな決意をもって辞令を拝受した。

●京都世界遺産PBL科目 醍醐寺×京都橘大学 第2回フィールドワーク開催

2020年02月28日

12/22(日)、京都橘大学の京都世界遺産PBL科目の「第2回フィールドワーク」が醍醐寺で開催された。今回は受講生9名が、上醍醐へ同科目で制作した「町石ほとけ手帳」を片手に町石を確認しながら登山した。

●醍醐山華道学会三宝院御流正月生け込み

2020年02月28日

12/15(日)、醍醐山華道学会は新年を迎えるにあたり三宝院内の正月生け込みを行った。

●令和元年 感謝状授与式を開催

2020年02月28日

12/8(日)、三宝院・弥勒堂において、醍醐寺へご尽力・ご支援を賜った方々に対し、感謝状授与式が行われた。

●第1期クラウドファンディング寄付者 醍醐寺特別参拝

2020年02月28日

12/1(日)、平成30年の台風21号で大きな被害を被った醍醐寺の復旧プロジェクトの一環であるクラウドファンディングでの支援者の中で特に高額の支援をして頂いた方を対象に、御礼を兼ねた特別参拝が行われ、6名が参加した。三宝院内で抹茶の接待や本堂参拝、法話、白書院での夕食、庭園のライトアップなどを楽しまれた後、秋のライトアップ中の伽藍にも醍醐寺の紅葉を堪能した。

●「京の杜プロジェクト」~サクラがつなぐ架け橋~立命館小学校による落ち葉拾い

2020年02月28日

12/13(金)、立命館小学校の児童が来山し、醍醐寺僧侶・職員とともに醍醐寺境内の落ち葉拾い、国宝・金堂内の清掃を行った。この落ち葉は桜を育てるための堆肥となり、大切に育てられた「醍醐の桜(クローン桜)」の苗は東日本大震災の被災地である福島県内の小学校へ植樹される。

●「国宝醍醐寺文書聖教」追加指定調査~文化庁の委託を受け~日本女子大

2020年02月28日

12/9~13までの間、国宝「醍醐寺文書聖教」の追加指定をするための調査が文化庁の委託を受けた日本女子大の藤井准教授を中心に行われた。

●霊宝館の秋期特別展開催~中国展開催記念として「悠久の祈り 醍醐寺の至宝」展開催  現代作家の奉納・展示作品も展示 約3万9千人

2020年02月28日

10/15~12/10までの間、醍醐寺霊宝館で秋期特別展が開催され、約3万9千人が観覧した。今回は、平成28年中国・上海博物館、西安市の陜西歴史博物館において開催した「醍醐寺展」を記念し、日本でも東京のサントリー美術館、福岡の九州国立博物館で「京都・醍醐寺~真言密教の宇宙~」展が開催されおよそ100万人が訪れたことを受けて開催されたものである。

●醍醐寺・深雪職員に准胝観世音菩薩結縁灌頂を開壇~19名が入壇

2020年02月28日

12/4(水)、仲田座主を大阿闍梨に三宝院本堂において、准胝観世音菩薩結縁灌頂を醍醐寺職員と奉職の家族、深雪職員に准胝観世音菩薩と結縁することで真言宗の教えをより理解してもらうために開壇され、19名が入壇した。

●裏千家による献茶式

2020年02月28日

11/25(月)、裏千家による献茶式が醍醐寺金堂で行われた。その後、三宝院に設けられたお茶席や点心席に参列者は移動し、茶の湯を満喫した。

●地域連携における「始皇狩之図」鑑賞授業~京都市立醍醐中学校を対象として~

2020年02月28日

11/5(火)、京都市立醍醐中学校の1年生を対象とした公開授業が霊宝館において行われた。当日は、京都国立博物館教育室、京都市教育委員会、大学関係者、醍醐中学校校長や教師も授業を見守った。

●第1回「史跡醍醐寺境内史跡等保存活用計画策定事業」委員会を実施

2020年02月28日

11/20(水)、醍醐寺研修棟において史跡醍醐寺境内における史跡等保存活用計画策定事業のため、各専門知識を有する方々を委員に迎え委員会が行われた。

●「第2回中華唐密教復興国際学術シンポジウム」を中国・無錫にて開催される  ~中国・大準提寺・智廣阿闍梨徒弟等160名が顕雲寺にて薬師結縁灌頂入壇   併せて醍醐山華道学会三宝院御流大中華支部・正凝書院にて「華道展」を開催

2020年02月28日

6/22~27にかけて、中国江蘇省無錫市・顕雲寺において仲田座主大阿闍梨のもと大準提寺智廣阿闍梨の徒弟らに薬師結縁灌頂が開壇された。同市では、第2回中華唐密教復興国際学術シンポジウムや醍醐山華道学会三宝院御流大中華支部の華道展も開催された。

●寺庭のつどい・准教師講座開催

2020年02月28日

11/27(水)、醍醐寺において寺庭のつどい・准教師講座が開催され、7名が参加した。講座は仲田座主が講師を務め、「宗教法人法理解のために」、「醍醐寺の布教とは何か」、醍醐寺の祈りである「観音信仰・薬師信仰・五大力信仰」、醍醐寺の文化財・伝承についてが解説された。

●教学研修会開催「醍醐寺における顕密仏法」~竪義会再興に向けて

2020年02月28日

11/10(日)、午後2時から午後4時まで、醍醐寺研修棟において、永村眞日本女子大学名誉教授を講師に迎えて教学研修会が開催された。この研修会は令和2年7月6日に竪義会の再興を目指して行われ、醍醐寺開創期の様子や東大寺との繋がり、三論宗と真言宗との繋がりなどを解りやすく解説された。※竪義会は令和3年に延期されました。

●令和元年度教学研修会「仁王経法伝授会」実施~16名が参加~福岡宗務所

2020年01月31日

11/7(木)、福岡宗務所において仲田真言宗醍醐派管長が伝授阿闍梨となり、仁王経法伝授会が開催され、16名が参加した。

●親授式を挙行~醍醐派教師として新たな決意

2020年01月31日

11/29(金)、醍醐寺では11月の親授式が挙行され、6名が新たな決意をもって辞令を拝受した。

●広島・淨心院~36名が醍醐寺参拝修行

2020年01月31日

11/9(土)、10(日)の両日、広島・淨心院一行36名が46回目の祖山参拝を行った。

●高校生と青年僧侶との交流~神奈川・森村学園高等部

2020年01月31日

11/19(火)、神奈川県の私立森村学園の高校2年生183名が醍醐寺を修学旅行で訪れた。醍醐寺では法要、文化体験、山内僧侶とのテーマに沿ったディスカッションなどを体験した後、秋期夜間拝観にも参加した。

●総本山醍醐寺境内で「よいこの消防フェスティバル」~防火意識を高揚する

2020年01月31日

11/15(金)、醍醐寺において、京都市伏見消防署醍醐分署主催の「よい子の聖宝フェスティバル」が開催され、15の幼稚園、保育所から410名の園児が参加した。

●福井県大野市立乾側小学校~修学旅行で醍醐寺を参拝

2020年01月31日

11/16(土)、福井県大野市立乾側小学校73名が修学旅行で醍醐寺を訪れた。同町はかつて醍醐寺円光院の荘園があり、「タンチョウ餅米」が奉納されていたご縁があり、今年も小学生が作った「タンチョウ餅米」が奉納された。また10年目の節目を迎えることから、金堂において伝統無形文化財「雨乞い踊り」が奉納された。

●解脱金剛71年祭 御寺泉涌寺にて「解脱金剛御法要」厳修される

2020年01月31日

11/4(月)、醍醐寺と深い法縁を持つ宗教法人解脱会の「解脱金剛御法要」が御寺泉涌寺において厳修された。

●醍醐寺・京都新聞主催~特別企画「秋深まる上醍醐へ親子トレッキング」開催

2020年01月31日

11/2(土)、総本山醍醐寺と京都新聞により醍醐寺の歴史と文化財を知ってもらうために企画された、特別企画「秋深まる上醍醐へ 親子トレッキング」が開催された。4組10名が参加し、まず弥勒堂で法要後、醍醐寺僧侶の案内で上醍醐へ登山した。

●和歌山 湯浅町内小学校 3校合同修学旅行 29名が来山

2020年01月31日

10/31(木)、和歌山県湯浅町立山田小学校、田栖川小学校、田村小学校の3校が修学旅行で醍醐寺を訪れた。醍醐寺金堂が400年余前に同町から移築され、平成26年に「移築記念日」が制定されたことをご縁に続けられている。

●世話方の労を犒う~五大力講総会開催

2020年01月31日

10/23(水)、醍醐寺において約900名の五大力世話方が集まる中、五大力講総会が開催された。午前10時40分より霊宝館の五大明王の宝前で祈願法要が行なわれ、続いて三宝院憲深林苑で園遊会が行われた。

●「京都・醍醐寺―真言密教の宇宙―」展を記念し醍醐の桜『太閤千代しだれ』  九州国立博物館に植樹

2020年01月31日

11/5(火)、九州国立博物館に於いて、醍醐の桜「太閤千代しだれ」の植樹式が行われ、醍醐寺からは仲田座主を始め6名が出席した。この植樹式は、平成31年1月29日から3月24日まで同博物館で開催された醍醐寺展を記念してのものである。

生かされてこそ文化財

2020年01月01日

令和の年、初めての新春を心新たな思いで年を迎えることができました。皆様ご機嫌よく新春を迎えられたことと賀しあげます。

ご即位の行事も滞りなく国民の笑みに包まれ無魔成満し、何よりのことと存じ上げます。

陛下のお言葉を一つ一つ伺う時に、ご自身のお言葉で、上皇様のお心を引き継ぎ国の行く末を深く深く思われていることが感じ取ることができます。中でも国民に寄り添い、そして国民の声を聞くというお言葉を聞くたびに、平成二十九年六月に上皇様の退位を実現する皇室典範特別法が成立した後、陛下は御代替わりのご準備の一環として醍醐寺を訪問され、後奈良天皇ご宸筆の般若心経の写経を中心に歴代天皇のご宸筆をご覧になられました。中でも後奈良天皇の奥書は何度もなんどもお読み返しになっておられました。その一文は、

今茲に天下の大疫にて、万民多く死亡におよぶ。朕、民の

父母(ぶも)として、徳は覆(くつがえ)すこと能わず。甚だ自ら痛む。

ひそかに般若心経一巻を金字に写し、義堯僧正をしてこれを供養せしむ。

こい幾(ねが)わくは疾病の妙薬たらんことを。

時に天文九年六月十七日

と記されています。ここに後奈良天皇の衷心からの疫病平癒の深い想いをうけとめられました。陛下はこの後、静かに私に話されたお言葉「過去の天皇方が人々に寄り添い、そしてその声に耳を傾けられた。その業績を明らかにしようとの思い、さらにそれが両陛下(上皇両陛下)の御心として伝えられていること、これを大切に深く思う。」

私はこのお言葉を思い浮かべながら、後奈良天皇のご誓願が生き生きと陛下によって語られていることに対し、伝承物の保存、管理の大切さを強く感じました。そしてご即位後お目にかかった陛下にこのことをお話することができました。

醍醐寺は、国宝に指定された文化財をはじめ永世に伝えていく姿勢として、「生かされてこそ文化財」という言葉を大切に尚一層の努力をすべきであると強く思う次第です。

そして「生かされてこそ文化財」の心は、

文化財は、人類の叡智の結晶である。

文化財は、時代を超えて、歴史文明を今日に伝える存在である。

文化財は、人と人との心を通じ合わせる架け橋である。

是非この事をご理解いただき、醍醐寺は京都醍醐を発信地として全世界に対して文化財伝承の大切さを伝えていく所存です。

 

真言宗醍醐派管長

大僧正 仲田順和

●醍醐山華道学会~三宝院御流名称変更後初の華道展~三宝院を会場に会員18名が「望」をテーマに開催

2019年12月28日

10/27、28の2日間、醍醐寺三宝院において、醍醐山華道学会三宝院御流華道展が開催され、多くの方が作品を楽しんだ。

●地域連携よる「醍醐寺三宝院」の鑑賞授業~京都市立醍醐中学校を対象として~

2019年12月28日

10/24、京都市立醍醐中学校の3年生90名が、文化財鑑賞授業のため醍醐寺を訪れた。今回は、「三宝院表書院及び庭園」が対象で、学んだことをもとに醍醐寺のリーフレットを作成することになっている。

●生き方探究・チャレンジ体験学習~京都市立勧修中学校6名受け入れ

2019年12月28日

10/15~18までの4日間、京都市立勧修中学校の生徒6名が生き方探究・チャレンジ体験学習のため、醍醐寺を訪れ、様々な体験をした。

●理性院流許可灌頂開壇~太元帥明王

2019年12月28日

10/7、8、10の3回に渡り、仲田座主を大阿闍梨に、三宝院本堂で理性院流許可灌頂が開壇された。

●阪奈支部結成50周年記念事業~上醍醐開山堂中曲理趣三昧法要

2019年12月28日

10/9、午後1時より上醍醐開山堂において、醐山青年連合会阪奈支部結成50周年記念事業として、中曲理趣三昧法要が厳修された。

●第56回全真言宗青年教師布教研修会開催~醍醐派から3名が参加

2019年12月28日

10/3、4にかけ、和歌山県の総本山根来寺において、第56回全真言宗青年教師布教研修会が開催され、醍醐派からは3名が参加した。

●真言宗醍醐派臨時宗会

2019年11月30日

7/10、6/14に執行された宗会議員選挙の後、宗教法人真言宗醍醐派規則第2章第6節及び同宗制第3章第6節の規定により臨時宗会が宗務本庁において招集・開催された。宗会において、議長、副議長がまず選出され、議席、常置委員会など各委員会が決められた。